プロとしての「キャラクターデザイン」とは?イラストレーター・しゅがおさんインタビュー

インタビュー/小川洋平 撮影/カズヤ
特徴的な造形と洗練されたデザインが融合した、スタイリッシュな作風でキャラクターを描くイラストレーター しゅがおさん。
『齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定』(榎本快晴 著/角川スニーカー文庫 刊)、『ダンジョン農家!』(ぐう鱈 著/アーススターノベル 刊)の挿画や、VTuber「田中ヒメ・鈴木ヒナ」、バーチャルガールズユニット「KMNZ(ケモノズ)リタ・リズ」のキャラクターデザインをはじめ、幅広いフィールドで活躍されているイラストレーターさんです。
ふだんは会社員としてイラスト制作を行いつつ個人としても作品を執筆、精力的に活動を続けています。誰からも好まれるキャラクターたちは、どのように産み出されているのでしょうか? そして執筆へのモチベーションはどこからくるのでしょうか。創作の秘密をうかがいました。
目標だった小説の挿絵

── 様々なジャンルでたくさんのお仕事をされていますが、いま中心となっているお仕事は何ですか

それぞれに注力しているので“コレです”とは言いにくいのですが、時間という点では小説の挿絵ですね。キャラクターデザインからはじまり、表紙、カラー口絵、挿絵と物量が多いんです。特に挿絵は内容を拝見してイメージをふくらませる必要があるので、その時間を確保するのが大変です。
ただ、小説の挿絵のお仕事はイラストレーターとして一つの目標にしていたことだったので、やりがいを感じていますし、携われるのはうれしいですね。
── 挿絵のお仕事で一番大変なところは

── 自身のアイデアを盛り込んだりもするんですか?

── キャラクターデザインのお話がでましたが、しゅがおさんはVTuberのキャラクターデザインも手がけられています。キャラクターデザインというお仕事で注力していることは何ですか

しゅがおさんがデザインしたリズちゃんリタちゃんからなるバーチャルガールズユニット「KMNZ(ケモノズ)」
── 現在のシンプルなデザインに落ち着いたのには、何かきっかけのようなものがあったのですか

── 3Dが前提のVTuberでキャラクターをデザインするには、イラストとは違った難しさがあったのでは

キャラクターの造形面はもちろんですが、髪の毛や衣装がどう動くのか、3Dモデルならではの“動き”をつかむまでが大変でした。
例えば、ゆれているもの、長いものは体を貫通してしまう場合があるので、どのくらいの長さなら大丈夫なのかを試行錯誤をしながら決めていきました。一枚絵に比べると選択肢の幅は狭まるので、そこを踏まえつつシンプルかつ印象に残るキャラクターにしなくてはいけない。これは挿絵とはまた違った難しさでした。── ご自身がデザインしたVTuberが実際に動いているのを見ていかがでしたか?

仕事で描くとはこういうことだ
ジャンルごとに異なる制約を楽しむかのように格闘しベストを尽くすしゅがおさん。見てもらうために必要なことは何か? を考え、向き合い、そして真剣に取り込むプロの意識が言葉から感じられます。あふれる創作への想いの原点は、一体どのようなものなのでしょう。

── イラストを描きはじめたのは何才ぐらいですか?

ちゃんとした絵を描こうと思いキャラクターイラストを描きはじめたのは、中学校にあがったくらいですね。デジタルで描きたくて、ペンタブレットを買ってもらったのもその頃です。なんで描きたいと思ったのかというと、その頃放送されていたアニメにハマって……という、よくあるきっかけです(笑)。
あと、父親がアニメを観るしゲームもヘビーにプレイする人だったので、小さい頃からそういった作品に触れていたのも大きかったと思います。
pixivに投稿されているなかで一番古い作品。2013年のもの。
── 好きではじめたイラストを仕事にしようと思ったのは

専門学校に進学するにあたり上京することになったのですが、そこ頃はまだ漠然と「イラストの仕事ができたらいいなぁ」くらいにしか思っていなくて……。そこから専門学校に通いはじめて「もっとちゃんとした絵を描きたい、仕事にしたい」と熱が高まっていき、いま勤めている会社にインターンで入ったのが決定打でした。仕事で絵を描くこと、プロになるというのはこういうことなんだって体感できたというか、そこで初めて理解できて。もっと描いていきたい、仕事にしたいという気持ちが大きくなりました。
やっぱり先輩のみなさんは猛烈に上手いんですよ。「仕事で描くということはこういうことだ」というプロの仕事を突きつけられて、へこむ反面、「よしやってやろう!」って気持ちが生まれました。── 「プロの仕事」について、もう少し教えてください。具体的に、どこに感じましたか

いろいろあるのですが、一番衝撃を受けたのはラフですね。とにかくラフの精度が桁違いに高いんです。それまでラフというのはザカザカして粗いものと思っていたんですが、先輩たちのラフは線画・下塗りレベルなのでは、って思うくらいの精度だったんです。自分のラフと見比べて、そのあまりの違いに衝撃を受けました。なんて汚いラフを描いてるんだろう……って、それはもうへこみました(苦笑)。
粗いラフだと線の情報量にごまかされてしまうんですね。結局、清書の際に手を入れてズレを直すという手間がかかり、時間がかかってしまうんです。清書の際の迷いを減らすためにも、ラフを丁寧に描くというのはとても大切だと教わりました。
仕事として、作品のクオリティが担保されているのは当然のこと。プロの仕事であるならば、さらに効率や速度が求められます。効率を上げて早く描くことは、クオリティを高める時間が作れるということであり、アイデアという個性を盛り込む余裕ができるということ。
── いまの制作環境を教えてください

少し前に液晶ペンタブレット(液タブ)を導入しました。それまでは普通のペンタブレット、いわゆる板タブを使ってましたが、それに比べて執筆速度がだいぶ速くなりました。描いている感覚が紙に近いので、板タブのように慣れは必要ないんです。紙のように描けるのは、気軽というか、描くのが楽しいですね。
そもそも液タブを導入した理由は、仕事が切羽詰まって描く速度を上げないと、にっちもさっちもいかなくなってたからなんです(苦笑)。修羅場を抜け出すために液タブに賭けたのですが、結果的には大成功でした。液タブが肌に合うかどうかは人それぞれの好みによると思いますが、アナログで描くのに慣れている人は、板タブより液タブの方が描きやすいと感じました。この液タブ、優しい!
ふだんはプロ用の大型液晶タブレットを使っているしゅがおさん。広い面積を一度に見渡せる大きな画面により執筆速度は上がったものの、画面を立て気味にして描くスタイルや大きさからくる設置環境づくり大変さなど、ネガティブな面も少なからずあったそうです。
そこで取り回ししやすい適度な大きさの液晶タブレットとして「Artist 13.3Pro」を執筆環境に加えてもらい、1週間ほど試用してもらいました。
── 「Artist 13.3Pro」を使ってみての印象はいかがですか

触って感動したんですよ、この液タブ優しい! って。
最初に感動したところは、はじめから液晶保護フィルムが貼ってあるところでした。私はこういうのを貼るのがものすごく苦手なので、この優しさにめちゃくちゃ感動しました。そのフィルムのおかげだと思うんですが、液晶が適度にさらっとしていて描きやすいんですよ。ペンの沈みこみやガタつきもありませんし、持ったときのバランスもよく持ちやすい。描く際の遅延もないですし、画面の色もきちんと出ている。文句を付けるところがありません。この価格でこのクオリティ、もうすごさしか感じません。── ふだん使っている液タブよりサイズは小さいですが、使ってみていかがですか

大きな液タブだとどうしても(液タブを)立てて描かなければいけないのですが、このくらいのサイズなら寝かせて描くことができるので、より紙に描いているのに近い感覚で描けると思います。初心者の人にはこの方が描きやすいですよね。あと、持ち運びができるのと発熱がほぼないのは小さい液晶のメリットですね。ノートパソコンに接続すれば、ベットに持っていて寝転がって描くこともできると思います(笑)。
あと、XP-PENでいいなと思ったのは、液晶タブレットの設定が一つのアプリケーションで完結するところです。画面のキャリブレーションや筆圧設定、ファンクションキーの設定など、液タブで必要なもろもろの設定が全部できてしまう。特に色味を調整するキャリブレーションの設定は、他の液タブだと専用ソフトを入れる必要があったりして複雑なんですが、それが一つのソフトでできるというのは、特におすすめできるポイントだと思います。

── キャリブレーションって大切なんですね

自分が見ている色と人が見ている色はどうしても違ってしまいますが、できるだけ同じに見てもらえるよう気をつけています。なので、せめてメインモニターと液晶タブレットの色はきちんとそろえておこう、と。それに、モニターの色が違うと描いているときに本来の色が分からないので、延々と迷ってしまうんですよね。
「Artist 13.3Pro」は色の再現度も高いので、少し調整するだけで色をそろえられると思いますよ。ここが簡単にできるというのは有り難いですし、すごく良いポイントだと思います。── 絵を描きはじめたときに、「Artist 13.3Pro」があったらなあ……って思いましたか?

ものすごく思いました! 私の初めてのタブレットは普及版の小さなサイズのもの。中学生の頃に購入しましたが、実はそれを結構最近まで使っていました(笑)。液タブにすると単純に画面が1枚増えることになるので、作業効率が劇的にあがるんですよ。たくさん描いて実力を付けるには、効率がいい方が良いに決まっていますよね。
だから、最初から液タブではじめられる人がうらやましい。そして、その環境がこの価格で手に入る、これってすごいことですよ。
ここから初めて実力をつけた人たちが、これからどんどん出てくるかと思うと正直ちょっと怖いし(笑)、私ももっとがんばらなきゃなって思います。

もっともっと実力をつけ、幅広い分野で描いていきたいと語るしゅがおさん。キャラクターデザインから一歩踏み込み、イラストと連動した洋服や小物のデザインといったプロダクトデザインの分野にもチャレンジしたいそうです。夢を語るやわらかい言葉の中にも、はっきりとした芯の強さと熱が感じられます。
そんなしゅがおさんに、「これから登場するであろう未来のライバルたちに何かアドバイスを」と質問したところ、少し考えてこう語ってくれました。

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「Artist 15.6 Pro」

XP-PENの液晶タブレットで最も人気がある「Artist 15.6 Pro」。15.6インチ(解像度:1920×1080)の画面はフルラミネート技術により画面とペン先のズレが無く、ペンは8192段階の筆圧感知と60度までの傾き検知により自然な描き心地を提供します。
また、NTSC88%(sRGB120%)の優れた色彩精度と178度の視野角を誇る鮮やかな画面は、クリエイターの機微な表現にも応え、円形ダイヤルと8つのカスタマイズショートカットキーが執筆をフォロー。描くことに集中できるペンタブレットに仕上がっています。
ペンホルダーに替え芯が8本、さらに描きグローブにスタンドと、豊富なアクセサリーもうれしいですね。
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一般的なノートPCのサイズに近い13.3インチのコンパクトな画面ながら、「Artist 15.6 Pro」ゆずりの高い基本スペックを誇る「Artist13.3 Pro」。小さくてもフルHDの解像度で、精緻な描きこみにも応えます。取り回しのよいサイズで、様々な場所・場面で活躍できる万能さが魅力です。
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応募締め切りは12月13日(金)23時59分になります。
※キャンペーンに参加されない方は、お手数ですがハッシュタグを削除してからツイートをお願いいたします。
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