pixiv発書籍化!『おじさんとマシュマロ』トイレ籠先生インタビュー

pixivで発表された漫画がコミックス化!
マシュマロ好きのヒゲさんと、恋する女性・若林のふしぎな日常コメディ『おじさんとマシュマロ』。作者のトイレ籠先生に、コミックス化にあたってインタビューをさせていただきました!
Q.自己紹介と経歴のご説明をお願いします。
日本の東京で漫画を描いているトイレ籠といいます!
21歳で上京し出版社へ持ち込みをして、それを経てプロとして様々な漫画のお仕事を頂くようになり現在に至ります!

Q.pixivを知った、投稿されるようになったきっかけを教えてください。
実は覚えていません!(笑)
pixivに登録した2009年は家にネットを繋いだばかりの時期でネット上に友達はいなかったので、
おそらく当時仕事をしていた編集さんに教えてもらったんだと思います!
Q.初めてpixivに投稿されたときの反響はいかがでしたか?
閲覧数の表示が10とか20となって見てくれている人がいると実感できてうれしかったです!
「よーし100人に見てもらえるように頑張るぞー」と目標を立てたりしました!
実際に誰かが作品を見てくれている、という感じは本当に嬉しいですよね。
Q.ご自身の作品の概要についてご説明ください。
にやにやできるゆるふわコメディです!
記念すべき第1話はこちら!
心なしか、今よりヒゲさんがスリム…?
Q.こちらの作品を描くようになったきっかけをご説明ください。
というか何といえばいいのか、ただのらくがきなんです!成人向けの漫画も描いているのですが「太ったおっさんを描けるようになろう」と思い、
15時間ほど練習していて最終的にノリで漫画の形にしてみたって感じです。
15時間も続けて太ったおっさんを練習されてたというところが、既にすごいです!
作品が生まれるきっかけって、想像以上にちょっとしたことなんですね。
Q.いい意味で「変態」キャラクターの多い先生のご作品。キャラクターの性格・設定などはどのように決められるのですか?
うーん、そうですねー、どういう話を描いていくかという軸を盛り上げられるような要素をキャラにはめ込んでいるかもしれません!後付ですが!
適当です!(笑)
適当ですか!(笑)
いざお伺いすると困ってしまうご質問でしたね。
Q.連載が決まり、担当編集がついたことで何か変化はありましたか?
6年…デビューから今まで描いてきたのですが、今回一迅社の人に声をかけてもらったのが人生初単行本だったのですごいうれしかったです!
変化は「うれしー!」ってなったことです!
≪担当編集より≫
たしかおじマシュの1~2話目を見て 「この人はすごい才能の持ち主なのかもしれない!」 と思いすぐに声をかけさせていただきました。 実は当初、トイレさんの中ではもっと短くまとめるつもりだった らしいのですが、これは絶対盛り上がると思い 長編にしていただいて本にさせていただいた感じです。
読んでいただいている方はわかると思いますが 一見思い付きで描いているようで実は小ネタや伏線が散りばめられていたり、 設定からしてシュールでズレているようでちゃんと読者のツボをついていたり、 作家さんの発想力と漫画への地力の高さがうかがえる作品だと思います。 あとはやっぱりキャラクターですね。ヒゲさんの若林も両方かわいい。
まだしばらく続いていくおじマシュですが 果たして若林の想いはヒゲさんに伝わるんですかね…? そこはちょっと心配ですが、こちらもとても楽しみにしています。
Q.pixivに投稿されている数ある作品のうち、ユーザーに特に見て欲しい作品とその理由をお聞かせください。(全年齢向けでお願いします…!)
釘を刺されてしまいました!(笑)
まずはなんといってもこの絵です!
「あのこはタマラン」:ヤンバロット星の執事生物「タマラン」と、そのご主人様である王子「ワイナ」達の日常を描いたシリーズ。
おじさんとマシュマロのちょうど1年前に同じようにらくがきで描いた漫画です!今見たらおじマシュとちょっと似てます!
タイトルの通り、幼女とおじさんの平和な日常を描く短編漫画。
釘を刺してしまってすみません!(汗)
先生の投稿作品はなんと約600点。一部年齢制限作品があるため、全てはご覧いただけない場合がありますが、ぜひ他の作品もご覧になってみていただきたいです。
Q.pixivを活用することで起きた変化や、印象的な出来事があれば教えてください。
知らない人とたくさん交流する機会を得たことが大きな変化です!特にぼくはpixivを始めてから同人誌を描くようになりましたので。
それ以外にもさっきのファンアート31枚もそうですし、実現しませんでしたがぼくの漫画のキャラをぬいぐるみ化しませんかとお話を頂いたり、
仕事の誘いがあったり、自分と同じように物を作る人たちと知り合えてその後友達になったりとかです!
Q.好きなジャンルはございますか。それらの魅力や好きの理由を教えてください。
鉄板に好きなジャンルは昔の漫画やサブカルです!つげ義春さんとか蛭子能収さんとかの漫画です!魅力は作者の独自性です!
Q.pixivでほかのユーザーさんの作品を見るとき、どんな作品が目にとまりますか?また、どんな点に注目してご覧になられていますか?
もうお気に入り一覧しか見なくなりましたが、たまに新着一覧で絵を見に行くときはサムネイルでぱっと見て作者の情熱が込められている絵を見ます!
他にも自分にできない技術を使ってる人の絵だって思ったら勉強として見ます!
Q.ご自身の作品の制作環境、制作手順についてお聞かせください。
1つの工程以外は全てデジタルでCLIP STUDIOで作っています!その1つの工程のアイデア出しだけは紙とペンを使っています!
1、アイデア出し
描きたい話をざっくりメモしてます。この写真のメモではだいたい10ページ分の内容を書いています。

2、ネーム
漫画の途中段階です。おじマシュの初期はらくがきだったのでネームは描いていませんでした。

3、ペン入れ
遠目から見てもすぐわかるように簡単な線で描いてます。

4、色塗り
色塗りは普段使う色を枠外に用意しておいて使うときにスポイトツールで選んで塗ります。

Q.先生にとってpixivの魅力はどんなところにあるとお考えですか?
1番の魅力は人がいるところです!今でもそうですが始めたての閲覧数が今みたいな数じゃなかった頃も
誰かからリアクションがもらえてそれがモチベーションに繋がりました!交流っていいですね!
Q.単行本発売が決定したときの感想や、セールスポイントについてお聞かせください。
のっぴきならないうれしさでした!セールスポイントはなんの準備もしなくても適当に読めます!(単行本は高いけど…)
Q.最後にpixivでプロの漫画家を目指す皆さんにメッセージをお願いします。
世の中いいこともあるみたいです!でもプロってなんなんでしょうね!ぼくもプロの漫画家目指して頑張ります!
トイレ籠先生、担当編集さんご回答ありがとうございました!
現在も続いている「おじさんとマシュマロ」。若林のライバルが出てきたりと引き続き目が離せません。ぜひご覧ください!