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緻密な和柄の秘密とは?ボルボネさんメイキング&インタビュー!

落ち着いた色合いに、緻密に描かれた和柄が印象的な作風で知られるクリエイター・ボルボネさん。随所に散りばめられた和柄は密度の差し引きが絶妙で、決して派手になりすぎず、人物やその「空気感」を引き立てています。
今回は、ボルボネさんに描き下ろしていただいた、フワッと軽やかな空気の妖精・シルフのイラストのメイキングをご紹介します。あわせて、ボルボネさんのイラストの原点とも言える、和柄のイラストを描くようになったきっかけを伺いました。現代や洋風をテーマとしたイラストに、古風な和柄を見事にマッチさせた、ボルボネさんの作風の秘密に迫りたいと思います。
それでは、メイキングから見ていきましょう。
今回は、ボルボネさんに描き下ろしていただいた、フワッと軽やかな空気の妖精・シルフのイラストのメイキングをご紹介します。あわせて、ボルボネさんのイラストの原点とも言える、和柄のイラストを描くようになったきっかけを伺いました。現代や洋風をテーマとしたイラストに、古風な和柄を見事にマッチさせた、ボルボネさんの作風の秘密に迫りたいと思います。
それでは、メイキングから見ていきましょう。
下描き・ラフ
背中に翅(はね)のある、白いシルフです。空気の精なのでフワッとして、スカートはミニ四駆のパーツを肉抜きしたような感じで軽くしました。

線画
線画は、SAIのペン入れレイヤーで描きます。目や鼻、口だけは、ラフで描いたものをそのまま残しておきます。

背景の円はPhotoshopの図形ツールを使いました。図形は、レイヤーを結合しないで分けたままにしておきます。

色
肌の部分には模様を入れないので、肌とそれ以外の部分を塗り分けておきます。衣装は白にするつもりですが、まずは暗めに塗っておきます。

この素材を使用します。

Photoshopに切り替え、「カラー比較(明)」で模様を合成しました。「カラー比較(明)」は、2枚の画像を重ねた際、明るいほうの色が適用されます。白い衣装をグレーで塗ったのは、このカラー比較を使いたかったからです。

クリッピングマスクを使い、キャラクターと円は別々に合成します。

模様をつけたら、SAIに切り替えて色を塗ります。背景が寂しかったので、七宝繋ぎ(※)を加えました。

(※)七宝繋ぎ……同じ大きさの円を1/4ずつ重ねてつないだ文様。
最後に顔と蝶を描いて完成です。

レイヤーについて
上から順に、線画、色、円、背景のレイヤーを作成しました。基本的に、いつもこのようなレイヤーで構成します。模様をつけたあとは、合成モードをほぼ使わないので、レイヤーの構成は単純なものになります。

背景
こんな感じの背景になりました。白+緑(黄緑)+ピンクをメインにしています。

完成
こちらで完成です。作業時間は30時間ほどかかったかもしれません。ラフで何時間も悩みました。
