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緻密な和柄の秘密とは?ボルボネさんメイキング&インタビュー!
ボルボネさんの原点とは?
――ボルボネさんがクリエイターになろうと思った理由はなんですか?
他の人が描いた絵を見ると「私も描きたい!」と刺激を受けるタイプの人間でした。子供のころは雑誌の読者投稿のコーナーが大好きで、よくイラストを描いて送っていました。もしあのころにpixivがあったら、ノートに描いた絵を連投するヘビーユーザーになっていたと思います。
――和風のイラストを描くようになった、きっかけを教えてください。
「和風のイラストを描きたい」ではなく「和柄を使ってなんか描きたい」が正しいかもしれません。レオン・バクスト(※)のエキゾチックな絵が好きで、自分も絵を描くならどこかの文化圏の伝統模様を使おうと考えていました。単純に和柄が好きで使っているのもありますが、和柄は模様のレイアウトの自由度が高いので、私にとってとても使いやすいんです。
和柄は、寛文模様のようなアンシンメトリーで動的なレイアウトが可能です。世界の他の地域では、水平や垂直、左右対称で構成されている模様が多いので、動きのあるレイアウトは意外と難しかったりします。
また、和柄は造形が記号的で描きやすいのも長所ですね。簡単に足し引きができます。しかも種類が豊富で、水平、垂直、斜めはもちろん、有機的な曲線の動きにも対応できますし、面を埋め尽くすタイプの模様もあるんですよ。「動的な構成ができる」「小回りが利いて動かしやすい」「種類の豊富さ」この3点が特に使いやすい特徴です。個人的に、模様ごとに名前が設定されているのもポイントが高くて、愛着がわきます。
国によっては、模様が強い宗教色を持つことがあります。その点、和柄は花鳥風月をモチーフにしているので、使いやすいのではないでしょうか。「日本のパターンには象徴的な意味が欠けている」と聞いたことがあるんですが、それも和柄の長所かなと思います。
また、和柄は造形が記号的で描きやすいのも長所ですね。簡単に足し引きができます。しかも種類が豊富で、水平、垂直、斜めはもちろん、有機的な曲線の動きにも対応できますし、面を埋め尽くすタイプの模様もあるんですよ。「動的な構成ができる」「小回りが利いて動かしやすい」「種類の豊富さ」この3点が特に使いやすい特徴です。個人的に、模様ごとに名前が設定されているのもポイントが高くて、愛着がわきます。
国によっては、模様が強い宗教色を持つことがあります。その点、和柄は花鳥風月をモチーフにしているので、使いやすいのではないでしょうか。「日本のパターンには象徴的な意味が欠けている」と聞いたことがあるんですが、それも和柄の長所かなと思います。
(※)レオン・バクスト……ロシアの画家、舞台美術家。数多くの舞台装置や衣装デザインを手がけた巨匠。
――和風素材、柄へのこだわりなどを教えてください。
柄は桜が好きです。面白い造形をしているなといつも思っています。花弁が散る様子も非常に可愛らしく、楚々としたお花らしい華やかさがありますね。
――イラストを描く際に気をつけていることはありますか?
「客観的に見て面白いかどうか」です。
今回は、衣装の白を綺麗に見せることを一番に意識しました。衣装が白いから、線画を綺麗に見せなければいけません。この2点をクリアするために、背景も暗い色を使わずにおきました。
あとは、あまり和風のイラストだけに傾倒しないよう気をつけています。
今回は、衣装の白を綺麗に見せることを一番に意識しました。衣装が白いから、線画を綺麗に見せなければいけません。この2点をクリアするために、背景も暗い色を使わずにおきました。
あとは、あまり和風のイラストだけに傾倒しないよう気をつけています。

――好きな作家さん、影響を受けたイラストレーターさんなどはいますか?
藤崎竜先生(※1)と岩原裕二先生(※2)の漫画は子供のころから好きで、今でも読んでいます。画家という区分かもしれませんが、背景など頻繁に参考にしているのはアルフォンス・ミュシャ(※3)です。模様を多用するようになったのはレオン・バクストの影響で、浮世絵だと月岡芳年(※4)が好きですね。全員挙げるとキリがないほど大勢の人の影響を受けています。
(※1)藤崎竜……漫画家、イラストレーター。代表作は『封神演義』『屍鬼』など。
(※2)岩原裕二……漫画家、イラストレーター。代表作は『地球美紗樹』『いばらの王』など。
(※3)アルフォンス・ミュシャ……アール・ヌーヴォー様式を代表する巨匠。草花の幾何的な文様や装飾的な画面構成で、モデルの女性の美しさを引き立たせる画風が特徴。
(※4)月岡芳年……幕末から明治前期にかけて活動した浮世絵師。特に凄惨な場面を描いた「無惨絵」が有名。
(※2)岩原裕二……漫画家、イラストレーター。代表作は『地球美紗樹』『いばらの王』など。
(※3)アルフォンス・ミュシャ……アール・ヌーヴォー様式を代表する巨匠。草花の幾何的な文様や装飾的な画面構成で、モデルの女性の美しさを引き立たせる画風が特徴。
(※4)月岡芳年……幕末から明治前期にかけて活動した浮世絵師。特に凄惨な場面を描いた「無惨絵」が有名。
ーーデジタルの絵は、いつから描き始めましたか?
2008年です。同時にpixivにも投稿をし始めましたが、間もなく絵は描かなくなり、2011年の夏ごろからまた描くようになりました。
ーー少し絵から離れられていた時期があったのですね。描かなくなった理由や、再開されたきっかけは何だったのでしょう?
描かなくなった理由は忙しかったからでしょうね。
私自身も消耗していたので絵を描く気分になれませんでした。 絵はただの趣味でしたから、無理に描く必要もありませんでしたし。
でも2011年には、震災など「死」を身近に感じる出来事がいくつかありました。……私も突然の震災や事故で死んでしまう可能性があるのだと。それなら生きているうちにやりたいことはやっとかないと損だと思って、また描くようになったんです。
私自身も消耗していたので絵を描く気分になれませんでした。 絵はただの趣味でしたから、無理に描く必要もありませんでしたし。
でも2011年には、震災など「死」を身近に感じる出来事がいくつかありました。……私も突然の震災や事故で死んでしまう可能性があるのだと。それなら生きているうちにやりたいことはやっとかないと損だと思って、また描くようになったんです。
ーーペンタブレットを初めて使ったときのことを覚えていますか? 当時の感想などあればぜひ教えてください。
覚えてます。もう「す、すごい!」って。
ペンを動かした通りに描けるのでびっくりしました。ペンタブレットと一緒にSAIも買ったんです。色を混ぜたり筆圧まで感知できましたから、本当に感動しました。今もなんですが、当時はもっと機材に疎くて、ペンタブレットやお絵描きソフトがこんなに発達しているとは思いませんでした。私のpixivアカウントの最古の絵が、このときに描いた絵だったりします。
ペンを動かした通りに描けるのでびっくりしました。ペンタブレットと一緒にSAIも買ったんです。色を混ぜたり筆圧まで感知できましたから、本当に感動しました。今もなんですが、当時はもっと機材に疎くて、ペンタブレットやお絵描きソフトがこんなに発達しているとは思いませんでした。私のpixivアカウントの最古の絵が、このときに描いた絵だったりします。
――いま使っているソフトとペンタブレットを教えてください。
SAIとPhotoshopを併用しています。 ペンタブレットはBamboo Pen(CTL-470/K0)です。小さくて場所をとらないし、もう何年も酷使しているのに、とても丈夫なところがいいですね。タブレットの表面がマットな感じで、つるつる滑らないので描きやすいです。

ーー長く愛用されているんですね。Bamboo Pen (CTL-470/K0)は、初めて使ったペンタブレットですか?
今のペンタブレットは2台目です。初めて買ったペンタブレットはBamboo Fun(CTE-650/S0)です。
ーーこれから欲しいペンタブレットはありますか?
Intuos Comic(CTH-490/B1)を使ってみたいです。拡大や回転ができるマルチタッチ機能が便利そうです。ソフトウェアも入っているのにお値段も手頃で、ミント色のデザインもすごく可愛いですね。
Intuos Comicは、マンガやイラストの下書きから色塗りだけでなく、マンガのトーン貼りまで行える、幅広い作品の制作に適した製品です。ソフトとそのガイドブックが付いているので、これひとつですぐにマンガやイラストの制作ができます。
ーーお気に入りの作業用BGMがありましたら、教えてください。
暗い絵を描く時は暗い曲を、綺麗な絵を描く時は綺麗な曲を聞きます。
最近は「The Piano Guys」がお気に入りです。Youtubeで演奏動画を上げている方たちなのですが、どれも凝ってて面白いですよ。
「Rockelbel's Canon」という曲があるのですが、あれを聞いていると幸せなで気持ちで描けます。
「Rockelbel's Canon」という曲があるのですが、あれを聞いていると幸せなで気持ちで描けます。
――絵を描くにあたって、ボルボネさんおすすめの参考書籍などはありますか?
千足伸行の『ミュシャ作品集』『ミュシャ装飾デザイン集』と、Sarah Simbletの『Anatomy for the Artist』です。 この3冊はすぐ手の届く場所に出してあります。私は円形が好きでよく背景に描くので、同じく円を多様しているミュシャのデザインを参考にすることが多いです。背景で悩んだらとりあえずミュシャ、人体で悩んだらとりあえず『Anatomy for the Artist』を見ます。

――ありがとうございます。最後に、これからやっていきたい活動や仕事などについて教えてください。
素材集を作っています。完成したらBOOTHで販売しようかなと考えていました。あとは今まで通り、依頼をいただいたときに描かせてもらって、合間に好きな作品のファンアートを描きたいですね。描きたいアイディアはたくさんあるので、全部描いて作って出し切って、満足したいです。
おすすめペンタブレット
Intuos Comicは、マンガやイラストの下書きから色塗りだけでなく、マンガのトーン貼りまで行える、幅広い作品の制作に適した製品です。ソフトとそのガイドブックが付いているので、これひとつですぐにマンガやイラストの制作ができます。
ボルボネさんおすすめ書籍
ボルボネさんの和柄素材はこちら!
今回使用した和柄も含め、ボルボネさんの素材は下記よりご利用いただけます(画像をクリックするとpixivへ飛びます)。年賀状イラストにもぴったりですね!
※素材を利用する際は、ボルボネさんの利用規約をご覧ください。
※素材を利用する際は、ボルボネさんの利用規約をご覧ください。
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