【小説6選】「ババ抜きに負けたら、父さんはお前ら3人を殺す」他

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ピクシブ文芸には、文章テクニックの記事や小説家ライター講座など、作家を目指す人を応援するコンテンツ以外にも、pixivに投稿された優秀作品を紹介する「ピックアップ」のコーナーも掲載されています。
そのピックアップでとりあげた作品を2週に1度、pixivisionでもご紹介していきます。
どれも素晴らしい作品ばかりなので、ぜひご一読ください。
女探偵が、ユニークな方法で活躍し、事件を解決! という流れかと思いきや、そのまま石膏で固まってしまい、物語は予想外の方向に……。
ゾクッとしてしまう展開ですが、マニアックな視点と軽妙な文体で、コミカルにも感じられます。彫刻として固まっていく表現がなんともリアルで不気味。不思議な感覚を味わえる作品です。
「もし、お前らがババ抜きに負けたら、父さんはお前ら3人を殺す」。とある4人家族が突如、父親の宣言によって死の恐怖に脅かされるエンターテインメント×サスペンス。
JOKERを最後に持っている人が勝ち=手持ちがなくなった者から死ぬ、という逆のルールで行われるババ抜きが家族それぞれの目線で描かれており、誰もが疑心暗鬼になっていく様子が巧みに伝わってきます。なぜ父はババ抜きを提案したのか。
衝撃の展開にハラハラしつつも、家族についてふと考えさせる作品です。
お互いに“おねしょ”という秘密を共有する、小学5年生のあすかとつばさ。めずらしく雪が積もった寒い朝、いつものようにおねしょをしてしまった2人と、彼らの秘密を知る同級生・晴美の3人は、登校中、雪の上に大きな赤いシミがあるのを発見。そこに現れた男子2人は「血だ!」と大騒ぎするが、人や動物の姿も足跡もなく……。
子ども社会ならではの事情に、ちょっとしたミステリーが絡み、興味深く展開していきます。ガーリーな男子・あすかとボーイッシュな女子・つばさら、巧みなキャラクター描写も秀逸です。
さまざまな超能力者の日常と、その力を持つことの苦悩や葛藤を描いたオムニバス小説です。
生物を治癒する右手と、その逆の力がある左手を持つ女性、互いの思考や感覚のすべてを共有することができる双子……など、超能力者のキャラクターもさることながら、エピソード描写もミステリアスかつバラエティーに富んでおり、予想外の展開に読む手が止まりません。すべてを目撃した人物が書いたという設定も興味深く、巧みなエンターテインメント作品に仕上がっています。
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