誰かのために絵を描きたい。生粋のイラストレーターげみさんのギャラリーのような制作環境

インタビュー:伊藤桃香(ヴィ) 撮影:佐藤ポン
今回は、あたたかく繊細な作風が特徴で、デジタルでもまるでアナログ画材を使用したかのようなイラストを描くイラストレーター・げみさんの仕事場にお邪魔しました。


▲ スペック:PCはWindows7、Intel Core i7-4790K(4.00GHz)、16GBのメモリ、ハードディスクはSSD500GB+HDD500GB。バックアップや作業用に外付け2TB+1TBを接続。ディスプレイはEIZO ColorEdge 24型カラーマネジメント液晶モニターとCintiq27 QHDを併用しているそう。
質感を感じるげみさんの絵。なんと使用ソフトはPhotoshopだけ


ありがとうございます! 気に入った作品が1点ものだったときは、無理をしてでも購入したくなります。このクジラの作品は、山田勇魚さんという方が東京藝術大学大学院修了制作として制作されたものなんです。『輪廻〜Samsara』という作品群の全6体のうちのひとつで『地獄道』といいます。






▲ げみさんがpixivに投稿した初期の作品。


キレイすぎるのは気持ち悪い。"偶然性の集まり"のようなタッチが好き

せっかくデジタルで作業しているので、日本画や洋画、版画など、さまざまな要素をミックスするようにしています。アナログの場合、使う絵の具によって水で溶いたり油で溶いたりするので、ひとつの画面には共存させられないんです。ただ、デジタルだとその制約がないので、日本画の乾いてざらっとした部分や、油絵のぬるっとしたところ、版画のベタっと押したような感触……と自分の好きな質感をすべて取り込みたいなと思っています。






我を出すよりも「誰かのために描く」ことを大切にしたい













週2で整体に通って、身体のケアも怠らない

「ウィルキンソン タンサン ドライコーラ」ですね。ただの炭酸水なのに、香りはコーラなんです。飲むと気分がスッキリするので、シャキッとしたいときに飲んでいます。あとは実家のコーヒーです。実は、僕の実家は自家焙煎の珈琲屋なんですよ。それから腱鞘炎用のサポーターも。絵描き仲間におすすめしてもらって以来ずっと愛用しています。








pixivisionのYoutubeチャンネルで、げみさんのイラスト制作動画を公開中!
洗練された仕事場で、洗練された仕事をこなす

いかにして「誰かに喜んでもらえる作品を生み出せるか」ということに全身全霊を捧げているげみさん。プロのイラストレーターとして洗練された意識がそのまま、美しく温かみのあるイラストに表れているのではないでしょうか。
そして、そんな珠玉の作品を生み出すデスクもまた、洗練されつつもぬくもりのある空間でした。
引き続き、次回もお楽しみに!