音楽には語り合う場が必要。いま同人音楽に足りないものとは?【APOLLO放送局 Day1】
音楽業界にはアツく語れる「語り場」が必要だ!

──APOLLOも含め、同人音楽業界がもっと発展していくには何が必要だと思いますか?
AnitaSun:CD買ったらジャケットのなかに解説入ってるじゃないですか。昔はその解説文から、さらに新たな関連アーティストのことを知れて、すごく大切なものだったんですよね。
YsK-与作:たしかにライナーノーツは大切ですよね。よく話題に上がります。
AnitaSun:同人音楽でライナーノーツまでやると大変なんですけど、たとえばレビューとか。昔はそういうブログも多かったのに、今はあまり活気がなくて。同人音楽のレビューってニッチすぎるんですよ……。
YsK-与作:APOLLOだと「コメントが残せる」っていうのはいいんじゃない?
AnitaSun:コメントが残せるだけだと少し弱いのかなって。「聴き専」のコアな人たちのパワーって大きくて……作る側と聴く側、お互いに役割を負っていたほうが楽しいと思うんです。
のりお:今だと、関連作品って形で新しい曲を知るっていうことはあると思うんですけど、「バックストーリーを知ったうえで自分の好きな曲を探す」ってことがなくなっちゃいましたね。
AnitaSun:はっきり言って、ライナーノーツもレビューも、音楽の紹介じゃなくていいんですよ。X JAPANのライブレポートみたいに、「YOSHIKIが3時間くらい遅れてきました」みたいな(笑)。それでその3時間のことをアツく語ってるページを読んだら、なんかわかんないけどX JAPANがすごい重要なアーティストだ、ということだけは伝わるんです。
YsK-与作:今、その「人となりを知ってほしい」っていうのがTwitterに移っちゃってるんだよね。
AnitaSun:そのせいで、濃い語りがなくなってきてる気がする……。
YsK-与作:みんな長文書かないもんね。140文字にまとめるのは得意になってきてると思うけど。

AnitaSun:ほかのエンターテイメントって、たとえば映画とか、感想サイトみたいなのあるじゃないですか。満足度の高い作品なら、その感想を読まなくても楽しめますよね。でも逆に映画が面白くなかった場合でも、感想サイトを読めば結局楽しめるんですよ。
のりお:共感できる場所があるからですよね。
YsK-与作:そこにすごい極論を投げ込んでくる人がいるんですよね。
のりお:そんな解釈もあったんだ!って。
YsK-与作:ゲームでも同じことが言える。
AnitaSun:ゲームもそうだし、本とか映画とか、語り合う場所がたくさんあるじゃないですか。
のりお:たしかに、音楽を語る場所はないですよね。
YsK-与作:音楽は言葉にできる人がなかなかいないのかも。
のりお:そういう語り場がTwitterに移ってきてるけど、それだけだと拾いきれないってことですね。
YsK-与作:Twitterだとあんまり尖ったこと言えない。炎上怖いから。
──なるほど。ちょっと話戻るんですが、今回のAPOLLOはヘッダー部分にAPOLLOに関するツイートが流れるようになったり、プレビューのプレイヤーにいいねボタンがついたりしましたよね。
のりお:お祭りなので、人がいる感じを出したかったんですよ。ライブ感というか。「人がいる感じ」を出したい、演出したい……それはAPOLLOやり始めてからもうずっと思っていることで、オンラインでのコミニケーションを活発化させたいなと。
そこをこれからもどんどんパワーアップさせていきたいなと思ってます。
そこをこれからもどんどんパワーアップさせていきたいなと思ってます。

同人音楽業界はまだまだアツい!
同人音楽シーンで活躍されているAnitaSunさんやYsK-与作さんならではの視点で、さまざまなテーマについてアツく語っていただいた1日目のAPOLLO放送局。
全編はこちらからぜひご覧ください!
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