10歳の少年が世界規模のイラコンで入賞!父に聞いた「天才の育て方」とは?
「COPIC AWARD 2019」で2000点以上の応募作品の中から栄冠に輝いた作品をご紹介します。
グランプリ・準グランプリの他、審査員5名が選んだ審査員賞もあり、個性豊かで魅力的な作品が選出されました。
グランプリ

審査員全員一致で、この作品をグランプリに選出いたしましました。
あどけない少年がいて、鏡の向こうにいる違う姿をした自分の姿を見ている、その考えさせられるユニークな発想がまさに絵のイマジネーションの世界であり、とても素晴らしいと思いました。
ひとつの絵を描くということにおいて、やはり「何をテーマに描くか」ということが大切だと思います。基本的に世界的にお仕事をする場合はオリジナリティであるということがとても重要だと思います。今後もご自分の世界、オリジナリティを追求していただきたいと思います。
コメント:コシノジュンコ
準グランプリ

まず、少女にインパクトがあります。決して強くはないけれど、麗しく美しく可憐でありながら、どこか憂いを感じる少女に魅了されました。(今回の作品の中でも)少女をモチーフにしたものは多いと思いますが、こちらの絵は緑の使い方が非常に独特で、他の色とのバランスが美しいことが決め手になりました。永き眠りから覚めて、SFだとか童話にも通ずるという普遍的なテーマですが、自分の世界観のなかに落とし込んで描かれているという点も魅力的に感じます。
コメント:手塚るみ子
準グランプリ

細部まで丹念に描かれていて、細部どうしがきちんと関係していてひとつの世界を作ることに成功しています。描かれた女性の美しさもそうですが、落ち着いたトーンの色味の美しさにも引き込まれます。祈りの世界に吸い込まれる様な、描き手のエモーショナルさを感じることができる作品です。これからもぜひそのテンションを保ちながら作品を作っていってください。
コメント:松下計
コシノジュンコ審査員賞

この絵には迫ってくるような美味しさがあって、日常的で身近なものを画題に選んだというのがいいなと思い気に入った作品です。絵のテクニックよりは、作者が思わず描きたくなってこの絵を描いたのかなと感じることのできた点を評価させていただきました。これを機会に、衣食だとか身近なものをテーマに、もっと色々なものをかいて自分の世界を作っていっていただければと思います。
コメント:コシノジュンコ
岡田勉審査員賞

大変緻密でリアリティに書き込まれてあり、絵の生臭さまで伝わって来ます。ここまで描ける人はなかなかいないのではと思います。アートの世界では、色々な画材を使って写実的に描くスーパーリアリズムといった手法が昔からありますが、リアルに描くことによって絵になるようなモチーフを描いていることが多いです。
しかしこの作品は、「スーパーに並んでいる魚の頭」という非常に日常的なもので普通は絵にならないものなのに、執念を持って描き込んで完成させているという点において大変興味を持ちました。他の作品も是非見てみたいと思います。正直、おかしなものを描いた作品だなとは思いましたが、人間にしか描けない作品だとも感じました。
コメント:岡田勉
松下計審査員賞

入選作品を(審査中に)俯瞰してみたときに最初に目について、その後もずっと印象的だった作品です。パターン画のように見えるのでコンピューターでも再現しやすい絵柄に思えますが、そこをあえて手書きで描いているからこそ出ている効果があり、手書きの良さがよく活かされている作品だと思います。似たような形バイアスを繰り返し手で描いてあることから、この世界のストーリーや詩のようなものを感じることができます。
いろんな素材やテーマー、画材を変えながら色々な作品を生み出せる作者の方だと思うので、これからも色々なメディアを試してみていただきたいです。
コメント:松下計
手塚るみ子審査員賞

私自身は作家ではないので技術的な面は評価しにくいのですが、まず非常に細かな線で描かれている点に加え、作家の目の前に絵を描く神様が現れて「何かを伝えているのでは?」と考えさせるストーリー性がある点を評価させていただきました。
手塚治虫も、自身の漫画の中で漫画の神様といった存在から「再三おごることなかれ」というプレッシャーを感じると描いていることもあり、絵を描く人は常にこういった神様のような存在から、常にプレッシャーや説教を受けてそれを背負いながら描いているのでは、という物語が伺えます。
コメント:手塚るみ子
種村有菜審査員賞

この度は素晴らしい作品をご応募くださり誠にありがとうございます。審査員をするという機会に恵まれ、この作品に出会えたことがとても嬉しいです、そのくらいこの絵に一瞬で魅了されました。まず画力、甘い色合い、そして描き込みのバランス、全てが美しいです。コピックの特性である薄くて綺麗な色を生かした画面構成もよく考えられています。
この素晴らしさを宝にして、これからも素敵な作品を生み出して世界に発信していっていただきたいです。
コメント:種村有菜
pixiv賞

ポーズやキャラクターデザインはもちろんのこと、実物の絵が、パソコンの画面上で見ていたデータと比べて遜色がないくらいすばらしい発色をもつ美しさに驚いた作品です。あらためてアナログイラストの底力を実感できる作品だと感じました。
梅雨の6月の季節に絡めたアジサイや女の子が非常にかわいらしく、弊社のユーザーの方々も喜ばれるのではと思い選ばせていただきました。
コメント:清水千年(ピクシブ株式会社取締役)
その他、入選作品は全て、COPIC AWARDの公式HPにて見ることができます。
COPIC AWARDは次回2020年の開催が決定しています。作品募集は2020年1月から開始予定とのことなので、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか。