漫画の描き方を漫画で学べる『ヘタッピマンガ研究所R』 〜レジェンド本を学ぶ〜
1. 漫画の技術書として読む
『ヘタッピマンガ研究所R』は、そもそも漫画家を目指す人のために描かれた本なので、漫画の技術書として読むのがもっともスタンダードな読み方です。
漫画形式で描かれているので、やや難しい技術やコツの話も、わかりやすく学ぶことができます。
たとえば、「迫力のある絵の描き方」という項目では、「見せたいものだけ大きく描く』という手法について解説しています。
村田先生の場合、迫力のある絵を描きたいときは、単純に見せたいものを手前に大きく描き、その他のものは奥側に小さく描くという手法で構図を決めているのだそう。
たとえば、「迫力のある絵の描き方」という項目では、「見せたいものだけ大きく描く』という手法について解説しています。
村田先生の場合、迫力のある絵を描きたいときは、単純に見せたいものを手前に大きく描き、その他のものは奥側に小さく描くという手法で構図を決めているのだそう。

▲ 村田雄介『ヘタッピマンガ研究所R』(集英社、2011年)p.77
その結果、魚眼レンズで撮影したようなとても迫力ある絵に仕上がるんです。そして、絵のなかで一番見てもらいたいものは何なのか、描き手のメッセージが読者に伝わりやすくなっています。
また、実践しやすい練習方法を紹介してくれているのもありがたいポイントです。
そのなかのひとつがキャラクターの顔の描き方について。ここでは、街で見かけた人の似顔絵を描くという練習方法が紹介されています。
街中を歩いている人を描くので、対象の顔をじっくり観察することはできません。そのため、一瞬で特徴をつかんで記憶する必要があります。
そこで村田先生がおすすめしているのが「マルエ(○の中にカタカナのエ)」という手法です。
そのなかのひとつがキャラクターの顔の描き方について。ここでは、街で見かけた人の似顔絵を描くという練習方法が紹介されています。
街中を歩いている人を描くので、対象の顔をじっくり観察することはできません。そのため、一瞬で特徴をつかんで記憶する必要があります。
そこで村田先生がおすすめしているのが「マルエ(○の中にカタカナのエ)」という手法です。

▲ 村田雄介『ヘタッピマンガ研究所R』(集英社、2011年)p.23
これは、人の顔の特徴をつかむ際、輪郭、目・鼻・口の形や大きさ、そのバランスといった要素を「丸とカタカナの『エ』」に落とし込むことで、シンプルに理解しようというもの。
この手法自体は、人の顔の特徴をすばやくとらえるためのものですが、この練習を積み重ねることで、オリジナルキャラクターを描く際も、見た人の記憶に残る顔が描けるようになるのだとか。
描くキャラクターの顔がだいたい同じになってしまうというのは、キャラクターを描くうえでよくある悩みですが、漫画家を目指すなら、どうにか脱したいところです。そんなとき、この「マルエ」のトレーニングを試してみるといいかもしれません。
この手法自体は、人の顔の特徴をすばやくとらえるためのものですが、この練習を積み重ねることで、オリジナルキャラクターを描く際も、見た人の記憶に残る顔が描けるようになるのだとか。
描くキャラクターの顔がだいたい同じになってしまうというのは、キャラクターを描くうえでよくある悩みですが、漫画家を目指すなら、どうにか脱したいところです。そんなとき、この「マルエ」のトレーニングを試してみるといいかもしれません。

▲ 村田雄介『ヘタッピマンガ研究所R』(集英社、2011年)p.25
ほかにも、デフォルメのコツ、体の描き方の練習方法、読者が魅力を感じるキャラクター設定など、全編を通して村田先生自身の経験をもとにした漫画の描き方や学び方がわかりやすく描かれています。
村田先生は多くの漫画家の中でも”絵の専門家”と言っても過言ではない方なので、漫画家を目指している人はもちろん、絵の技術を向上させたい人にも最適な1冊と言えそうです。
村田先生は多くの漫画家の中でも”絵の専門家”と言っても過言ではない方なので、漫画家を目指している人はもちろん、絵の技術を向上させたい人にも最適な1冊と言えそうです。