おすすめBL小説を500万作品から厳選。オリジナルBL小説5選
男性同士の恋模様を描くジャンルであるBL(ボーイズ・ラブ)は、その性別を超えた強い愛や背徳感など、同性同士の恋愛でしか見られない多くの魅力によって根強い人気を誇っています。BL小説作品は、文字から読者好みに想像が膨らみ、長い時間じっくりと楽しむことができるので、pixivでも多くの作品が投稿されています。
今回はBL初心者にも楽しめる、複雑な関係や恋心が魅力的なオリジナルBL小説を特集しました。それではご覧ください!
【1】フジハラさんと僕 by りお
行き倒れの家出少年のシオは、フジハラという青年に助けられます。フジハラの家で家事をしながら暮らすことになったシオには、家に帰れないある理由があって……。お互いに隠し事がありながらも優しいふれあいを通じて、段々と絆を深めるシオとフジハラに胸が暖かくなります!
「フジハラさん」
絞り出した声は震えていた。
「僕は、いつまでここにいて良いんですか」
史緒の眉間に痛いほど皺が寄る。
「馬鹿」
柔らかく額を小突かれた。
「気の済むまでいたら良いよ」
事もなげに笑った。史緒は泣き出したくなった。フジハラのくれる布団は暖かいだろう。それにくるまって眠る夜は平穏だろう。たとえ騙されているのだとしても、ここはたまらなく心地よかった。
【2】かみさまのいうとおり。 by 日下部しま
幼いころの刷り込みにより、平凡な兄・守を神様のように慕う才色兼備な弟・爽。兄中心に世界を考えている弟を案じて、守は爽を避け離れて暮らしていましたが、家を訪ねてきた爽に突然告白されて−−。兄を崇拝するほど愛する弟と、弟の人格をそうしてしまった過去の自分の罪に苛まれる兄の関係にドキドキがとまらない作品です。
「いや、お前……じゃなくて、なんで今俺に、あー……間違えてたらあれなんだけど、キス? しようとしたんだ」
「好きだから」
「あのな、お前は勘違いしてるみたいだけど、俺、別にお前のこと嫌ってないから。ちゃんと大事な家族だと思ってる」
「違う」
「は?」
俺の言葉を遮って、爽が続けた。
「俺は、守のこと家族だと思ってない」
【4】無口と凪ぐ恋心 by 鮎沢ハナゲ
「部員って百瀬だけなの?飾られてる絵、全部お前んだろ」
「…よくわかったな」
「好きって言ったろ。お前の絵ならすぐにわかるよ」
照れくさそうに微苦笑する鷹重に、僕の胸は簡単に締め付けられる。「嬉しい」と素直に伝えると、そっぽを向いた彼の耳は真っ赤に染まっていて、夕焼けのせいじゃないことなんて、すぐにわかってしまった。
【5】走れオレ by 世迷い
俺は激怒した。必ずや、かの邪智暴虐なストーカーを警察につきだし、お縄を頂戴せねばならぬと決意した。俺には法律はわからぬ。俺は高校生男子である。テストで赤点を取り、先生に叱られて暮らして来た。けれども、人の気配には人一倍に敏感であった。