漫画家・三輪士郎さんに学ぶお絵かき講座!【寺島拓篤のイラストリテラシー#1】
インタビュー・文:小川 陽平 撮影:山口 宏之
ペンタブレット提供:株式会社ワコム
普段から趣味でイラストを描かれている、声優の寺島拓篤さん。ご自身のブログでもイラストを掲載されているので、ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。
寺島さんの「もっと上手になりたい!」という強い想いから、声優グラビアマガジン『ボイスニュータイプ』発のWEBサイト『KIKI by VOICE Newtype』での連載企画「寺島拓篤のイラストリテラシ―」がスタート。寺島さんがお絵描きの基礎やツールの使い方を学びながら、カラーイラストを仕上げていくという内容です。
pixivisionでは本企画と連動して、寺島さんのお絵かき上達を指南する"講師役"として登場するクリエイターのみなさんに焦点を当て、テクニックやお絵かきをするうえで大事なポイントなどをインタビューでお届けしていきます!
第1回の講師役を担当されるのは、漫画家・イラストレーターの三輪士郎さん! 現在は3DCGアニメ『RWBY』のコミカライズや、TVアニメ『キズナイーバー』『ジョーカー・ゲーム』のキャラクター原案を担当されるなど、多方面で活躍されるクリエイターです。
寺島さんの「もっと上手になりたい!」という強い想いから、声優グラビアマガジン『ボイスニュータイプ』発のWEBサイト『KIKI by VOICE Newtype』での連載企画「寺島拓篤のイラストリテラシ―」がスタート。寺島さんがお絵描きの基礎やツールの使い方を学びながら、カラーイラストを仕上げていくという内容です。
pixivisionでは本企画と連動して、寺島さんのお絵かき上達を指南する"講師役"として登場するクリエイターのみなさんに焦点を当て、テクニックやお絵かきをするうえで大事なポイントなどをインタビューでお届けしていきます!
第1回の講師役を担当されるのは、漫画家・イラストレーターの三輪士郎さん! 現在は3DCGアニメ『RWBY』のコミカライズや、TVアニメ『キズナイーバー』『ジョーカー・ゲーム』のキャラクター原案を担当されるなど、多方面で活躍されるクリエイターです。
▲三輪さんは顔出しNGということで、撮影中はご愛用のマスクを被って登場。
寺島さんと三輪さんはゲームソフト『セブンスドラゴン2020』シリーズ、『セブンスドラゴンIII code:VFD』で一緒にお仕事をされた仲で、今回の講師役へのオファーは寺島さんたってのお願いで決まったそうです。
先日開催された連載第1回は「pixivのプロフィールアイコン用イラストを描く」というお題でスタート。ラフから線画、そしてペン入れと、線の引き方やツールの使い方を中心に、三輪さんによる実践的なお絵描き講座が行われました。
先日開催された連載第1回は「pixivのプロフィールアイコン用イラストを描く」というお題でスタート。ラフから線画、そしてペン入れと、線の引き方やツールの使い方を中心に、三輪さんによる実践的なお絵描き講座が行われました。
寺島さんがペンタブレットを片手に奮闘する様子は、WEBサイト『KIKI by VOICE Newtype』および発売中の『ボイスニュータイプNo.060』にて掲載されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
それでは、今回講師を担当された三輪士郎さんに、講座修了後の感想や絵の上達法をお伺いしていきましょう!
それでは、今回講師を担当された三輪士郎さんに、講座修了後の感想や絵の上達法をお伺いしていきましょう!
上達の秘訣は反復練習とツールの活用法をセットで学ぶこと
──講師役として実際に寺島さんとイラストを描かれてみていかがでしたか?
飲み込みが猛烈に早い方ですね。もともと描いていらっしゃったというのが大きいと思うのですが、「このツールでこういうことができる」というのが分かると、すぐに使えるようになるので前途洋々です。
もう、ランキング目指していいんじゃないでしょうか(笑)。
今回は「アイコンを作る」というお題でご自身のお写真を使って描いていただきましたが、ソフトの基礎的な使い方を覚えたら、オリジナルキャラクターや二次創作の絵をどんどん描いていってくれればな、と思います。
もう、ランキング目指していいんじゃないでしょうか(笑)。
今回は「アイコンを作る」というお題でご自身のお写真を使って描いていただきましたが、ソフトの基礎的な使い方を覚えたら、オリジナルキャラクターや二次創作の絵をどんどん描いていってくれればな、と思います。
▲寺島さんとのお絵かき講座は、三輪さんによる実演を交えながら進行していきました。
──講座ではいろいろなアドバイスをされていましたが、これから寺島さんが絵を描いていくうえで特に気をつけた方がいいこと・心がけたほうがいいことはありますか?
今後どんどん新しいことを覚えていかれると思うので、今回お教えしたやり方にとらわれず新しい描き方にチャレンジしていってほしいですね。僕の描き方は試行錯誤からできあがった部分が大きいので、お教えしたやり方や感じている印象が、正しいのか否かという部分があるので(苦笑)。
その上で申し上げると、やっぱり反復練習でしょうか。
それもルーチンワークではない反復練習がよいと思います。
その上で申し上げると、やっぱり反復練習でしょうか。
それもルーチンワークではない反復練習がよいと思います。
──ルーチンワークではない反復練習とは、具体的にはどのような?
例えば自分の手の写真をたくさん取って、それをモチーフに描いてみる。
それも写真を撮ったアングルをそのまま描くのではなく、写真に写る手を反対から見た時を想像して描いてみるんです。手は一番手近なモチーフですから、そういう練習はいつでもできますよね。
身振り手振りが描けるようになるとイラストのバリエーションが増えますし、キャラ付けもすごくしやすくなります。手の表情は男女関係なく役立てることができるので、たくさん描いてほしいですね。
それも写真を撮ったアングルをそのまま描くのではなく、写真に写る手を反対から見た時を想像して描いてみるんです。手は一番手近なモチーフですから、そういう練習はいつでもできますよね。
身振り手振りが描けるようになるとイラストのバリエーションが増えますし、キャラ付けもすごくしやすくなります。手の表情は男女関係なく役立てることができるので、たくさん描いてほしいですね。
見る人の心に残るイラストを描くために
──pixivユーザーへのアドバイスもお願いします
やはり、目標を持つ……ということでしょうか。
例えば「二次創作のイラストでpixivランキングに載る」を目標とするのならば、与えられたテーマ(二次創作)をどう料理するのかを試行錯誤しなければならないでしょうし、またそういう所をpixivユーザーは見ていると思います。
さらに、流行に乗る・祭りに参加するというという視点でみると、その大きな流れに埋もれない上手な流れの乗り方、泳ぎ方も考えなければなりません。そういう試行錯誤をたくさんして得たものがその人だけのオリジナリティといえるものでしょうし、それがあれば人の心に残る絵が描けるのではないでしょうか。
例えば「二次創作のイラストでpixivランキングに載る」を目標とするのならば、与えられたテーマ(二次創作)をどう料理するのかを試行錯誤しなければならないでしょうし、またそういう所をpixivユーザーは見ていると思います。
さらに、流行に乗る・祭りに参加するというという視点でみると、その大きな流れに埋もれない上手な流れの乗り方、泳ぎ方も考えなければなりません。そういう試行錯誤をたくさんして得たものがその人だけのオリジナリティといえるものでしょうし、それがあれば人の心に残る絵が描けるのではないでしょうか。
▲主線はアナログ派の三輪さん。クロッキー帳に鉛筆で、またたく間にイラストが描き出されていきます。
──対象が二次創作でも、描き続けることで、オリジナリティの獲得はできると。
僕は練習法としても「二次創作の絵を描く」「好きな作家さんの絵をまねする」というのはアリだと思っています。僕自身、好きな作家さんのまねばかりした時期がありましたし、とてもためになったと感じています。
この人の絵が好きだと感じたのなら、恥と思わずにどんどん模写して練習すればいいんです。だって好きになるということは、決して悪いことではないじゃないですか。
ただ、一人の作家さんに絞ってしまうと自分の可能性を狭めてしまうので、多くの作風に興味を持ってまねをするのがよいと思います。食わず嫌いはもったいないので、「よく知らないから別にいいや」と敬遠するのではなく、さまざまなものに興味を持つ姿勢でどんどん吸収していくと、絵の幅もすごく広がります。絵描きは雑食のほうがいいですよ(笑)。
ただ、誰かのまねをして描いた絵を、pixivをはじめとしたSNSや即売会等で発表する場合には、「模写であること」を明記するのを忘れないように!
この人の絵が好きだと感じたのなら、恥と思わずにどんどん模写して練習すればいいんです。だって好きになるということは、決して悪いことではないじゃないですか。
ただ、一人の作家さんに絞ってしまうと自分の可能性を狭めてしまうので、多くの作風に興味を持ってまねをするのがよいと思います。食わず嫌いはもったいないので、「よく知らないから別にいいや」と敬遠するのではなく、さまざまなものに興味を持つ姿勢でどんどん吸収していくと、絵の幅もすごく広がります。絵描きは雑食のほうがいいですよ(笑)。
ただ、誰かのまねをして描いた絵を、pixivをはじめとしたSNSや即売会等で発表する場合には、「模写であること」を明記するのを忘れないように!
▲つけペンを使ったペン入れも実演。白黒のコントラストが繊細で美しい、貴重な原画イラストもお見せいただきました。
三輪士郎さんに聞く!お絵かき上達への三か条!
【寺島拓篤のイラストリテラシー#2】次回予告!
三輪さんからアドバイスを受けて線画を完成させた寺島さん。影の付け方を教わりながら、着彩を進める段階に入ったものの、残念ながらここで時間切れに……。
影付けは次回の宿題となりました。
影付けは次回の宿題となりました。
連載第2回となる次回は、いよいよ着彩に入ります。線画とはまた違ったツールの使い方・テクニックを三輪さんに教えていただきます。ご期待ください!
(c)SEGA
今回の使用ペンタブレット
- 寺島拓篤(てらしま たくま)
- 12月20日生まれ/石川県出身/アクセルワン所属/出演作品は、「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズ(一十木音也)、「SUPER LOVERS」(海棠蒔麻)ほか多数。2016年8月17日(水)には6thシングル「sunlight avenue」をリリース。
- 三輪士郎(みわ しろう)
- 漫画家・イラストレーター。
1999年に『BLACK MIND』で『ウルトラジャンプ』から漫画家としてデビュー。『狗-DOGS-』を経て、現在はその続編となる『DOGS/BULLETS&CARNAGE』を連載中。
また2008年より同人音楽サークル「supercell」にイラストレーターとして参加し、メジャーデビューシングル『君の知らない物語』等のジャケットデザインを担当。2016年4月期にはTVアニメ『キズナイーバー』や『ジョーカー・ゲーム』のキャラクター原案を手がけるなど、その領域をマルチに広げ、トップクリエイターとして活躍している。
寺島さんの公式pixivアカウントができました!
寺島さんが描かれたイラストが公開される「寺島拓篤公式pixivアカウント」が開設されました!この連載企画で執筆されたイラストはもちろん、寺島さんがプライベートで描かれたイラストが投稿されることも…?
ぜひフォローして作品を見てみてくださいね。
寺島さんのpixivアカウントはこちら!
また、今回の執筆の模様は動画でも公開中!
「KIKI」にて、各回の様子を随時公開していきますので、こちらも忘れずにチェック!
KIKI by VOICE Newtype